火薬学会2003年度秋季研究発表講演会は11月13日(木),14日(金)の両日に,沖縄県那覇市の郵便貯金会館メルパルク沖縄において開催された.秋季大会の沖縄県での開催は今回が最初であった.九州地区とは言え、遠隔地での開催で参加者の数が心配されたが、150名の多数の参加者のもとで盛会裏に終了した.研究発表の総数も秋季大会史上最高の74件で,活発な議論が展開された.この他に、特別講演1件および見学会が行なわれた.
研究発表の内容は,衝撃波を含む燃焼・爆ごう現象(発表件数22件)に関するものが多く,次いで推進薬・発射薬(16件),環境・安全(8件),爆薬(6件),感度(6件),爆発加工(4件),火工品・煙火(4件),燃焼・分解(4件),分析(4件)であった.発表件数が多かったと、見学会を設定した都合上発表が2会場平行して行なわれた.
特別講演は、前沖縄県トロピカルテクノセンター所長, 前沖縄県工業試験所所長、現琉球大学地域共同研究センター科学技術コーデイネータの照屋輝一氏の「沖縄の資源環境と技術開発」と題する講演であった.沖縄の地域的特徴を生かしたこれまでの技術開発に関するこれまでの経験と,東アジアの中心としての今後の沖縄の展望に関する講演であった.アジアを視野に入れるという点では、沖縄のみならずも今後の日本の科学技術や工学のあり方を考える上で有意義な講演であった.
恒例の懇親会は,特別講演をお願いした照屋先生もお招きして行われた.出席者は120名で、支部長,田村会長の挨拶,乾杯の後に宴が始まった.沖縄特産の泡盛のほか、数々の琉球料理に舌鼓を打ち、九州産業大学永石先生の司会で恒例の福引きも行われ,充分楽しみながら盛況のうちに閉会となった.
沖縄開催に当っては、準備段階から手束誠治永年会員および沖縄アンホ鰍フ上原繁行専務取締役に一方ならぬご尽力を頂きました.また、財団法人沖縄観光コンベンションビュウーローからは資料その他の提供を受けました.これらのご支援に対して厚く御礼申し上げます.
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