年会委員長 中国化薬(株) 田村要二郎
火薬学会第66回通常総会並びに2007年度年会(春季研究発表会)は,5月10日,11日の両日にわたって,約230名の参加のもと,江戸川区総合区民ホール「タワーホール船堀」にて盛大に開催されました。
研究発表は,従来の研究分野の「燃焼・分解・反応」,「エネルギー物質・爆薬・発破」,「爆発・衝撃・加工」,「煙火」,「安全・環境」に,テロ対策に関わる「爆薬物探知」が新たに加わり,12セッションで総数60件の発表がありました。
火薬学会受賞講演は,学術賞の「火薬類の高度有効利用」((独)産業技術総合研究所の藤原修三先生),奨励賞の「金属細線起爆を利用した爆轟制御に関する研究」(旭化成ケミカルズ椛蜥ヒ誠彦氏)の2件について講演がありました。
特別講演(I)は,科学警察研究所主任研究官中村順氏から「爆発物テロ対策の科学技術」の演題で,爆発物の探知技術,発見した爆発物の処理技術の近況についてご講演を頂き,特別講演(II)では,旭化成株式会社常任相談役の山本一元氏から「イノベーションでつくる共生の社会」の演題で,人類と自然の共生する社会を作るため,科学,政治,経済の課題に対して示唆に富んだご講演を頂きました。
通常総会は,「議案審議」,「報告事項」,「永年会員感謝状贈呈式」,「平成18年度火薬学会賞授与式」が滞りなく行われました。
議案審議では,「平成18年度事業報告並びに収支決算案承認の件」をはじめとした5議案が審議され,全会一致で承認されました。報告事項では,平成18年度火薬学会賞受賞者選定結果,助成金受領について報告があり,了承されました。
恒例の懇親会は,同ホール2階の「福寿」で開催され,小川会長の挨拶,幹事会社の謝辞に続き,手束永年会員の発声で宴が始まり,諸先輩方,研究者,技術者,発表会の裏方でお世話になった学生諸君を交えた出席者約130名で,相互の親睦と情報交換,アトラクションの福引きを楽しむなどした後,越副会長の挨拶で盛況のうちに閉会しました。
最後になりますが,小川会長をはじめ学会の方々のご指導並びにご尽力と,ご出席頂いた多数の会員の皆さまのご協力により,本年会が盛会裡に終了できましたことを心より御礼申し上げ,総評とさせて頂きます。