2000年度火薬学会賞-奨励賞 |
石口 昌道 君 「モルタルのHugoniotに関する研究」 近年のハード,ソフト両面における著しい数値シミュレーション技術の進歩により,爆薬の爆発による構造体の大変形を伴う衝撃破壊現象のシミュレーションが可能となってきている。しかしながら,構造体の衝撃破壊現象のシミュレーションの精度を上げるためには,構造体を構成する材料の衝撃圧縮下での状態方程式に関する情報が不可欠である。 石口昌道君の研究は,堅固な構造材料として幅広く用いられているモルタルの衝撃圧縮下での状態方程式を実験的に求めたものである。モルタル板の間,もしくは砂の間,もしくは砂の層とモルタル板の間に,状態方程式が既知であるAl6061を介してマンガニンピエゾ抵抗ゲージを設置し,圧力プロファイルの観測を行い,実験データと良好な一致を得た。 以上の研究成果は,構造体の衝撃破壊現象のシミュレーションに大きく貢献すると共に,モルタルなどの構造材料の衝撃圧縮下での挙動の解明といった基礎的な研究が非常に重要であることを示したものであり,奨励賞に値するものである。 推薦論文 「モルタルのHugoniotに関する研究」 略歴 1996年3月 東京理科大学理工学部経営工学科卒業 |
奨励賞は,火薬関係科学又は技術に著しく貢献し, 成果を会誌又は論文誌に発表した若手社員に授与しています。
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