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2003年度火薬学会賞-学術賞

吉田正典 君


 吉田正典君は、永年にわたり、火薬類等の凝縮系物質の燃焼・爆発安全に係わる研究を理論、実験の両面から行い、また、最近では、爆風等の高度な計算機シミュレーション技術の開発やハイパワーなレーザー光を照射することで物質中にテラパスカル域の超高圧力を発生・計測する研究を行っており、各々の分野で優れた業績をあげている。特に、火薬類の保安技術に関する研究業績は、我が国の火薬類取締法における火薬類取扱の技術基準に反映され、公共の安全確保に貢献するとともに、今後の火薬類保安技術研究の重要な方向性を提示するものと評価されている。 さらに、同君は、火薬類等の高エネルギー物質分野で、同君が所属する研究所の内外の場において、多くの若手研究者を熱心に指導・教育し、同君に育成された優秀な研究者が産官学の各分野で活躍している。同君は、火薬学会の各部会委員として、また、爆発衝撃部会長として学会の発展に多大の貢献をしている。以上のように、吉田正典君のこれまでの業績、活動ならびに火薬学会への貢献は顕著なものであり、学術賞に値する。

略歴
1976年3月東京大学工学部反応化学科卒業
1978年3月東京大学工学系研究科反応化学専攻修士課程修了
1981年3月東京大学工学系研究科反応化学専攻博士課程修了 工学博士
1981年4月通産省工業技術院化学技術研究所(現在の物質工学工業技術研究所)入所
1985年10月主任研究官
1985年10月〜1986年9月
米国ニューメキシコ州立工科大学付属爆薬技術研究所客員研究員
1986年12月〜1987年12月
科学技術庁研究開発局総合研究課に併任
1995年4月物質工学工業技術研究所極限反応部高密度エネルギー研究室室長
1995年12月同上 高エネルギー化学研究室室長
2002年4月産業技術総合研究所 爆発安全研究センター 副研究センター長
現在に至る

学術賞は,火薬関係科学又は技術に関し,顕著な業績を有し,且つ,若手研究者の教育・指導に著しく貢献した社員に授与しています。

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