伊達新吾君は,自動車用の新規ガス発生剤の候補として考えられている1,5−ビ−1H−テトラゾール・グアニジン塩(G15B)/金属酸化物混合物に注目して,その基礎的な研究を実施し成果を上げた。
特に,G15B 各種金属酸化物の中で,線燃焼速度試験及び密閉容器試験結果から化学量論比のG15B/CuO が他の金属酸化混合物と比較して最適であることを示した。
また,G15B/CuOは,エアバッグ用ガス発生剤としての可能性について検討するために,G15B/CuO混合物の混合比,G15B の粒径の影響及び装填圧力の影響を線燃焼速度試験及び密閉容器試験から燃焼特性を明らかにした。
伊達新吾君の本研究は,G15B/CuO混合物の燃焼性に関する研究は,次世代のガス発生剤として高い可能性を示し,火薬業界の発展に寄与するものであり,火薬学会賞技術賞に値する。
1992年3月 | 東京大学工学部化学工学科卒業 |
1994年3月 | 東京大学大学院工学系研究科化学エネルギー工学専攻修士課程修了 |
1998年5月 | 東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻 博士課程修了博士(工学) |
1998年6月 | 防衛大学校助手 |
2004年7月 | 米国New Mexico Institute of Mining and Technology 客員研究員 (〜2005年9月) |
2006年4月 | 防衛大学校講師 |
2010年10月 | 防衛大学校准教授 |
現在に至る |
技術賞は,火薬関係技術の進歩に貢献し,成果を会誌又は論文誌に発表した社員に授与しています。