Youngkook Kim(金永国)君は,韓国釜慶大学校を修了後,熊本大学大学院自然科学研究科博士後期課程において博士(工学)学位を取得し,その後も同大学衝撃・極限環境研究センターにて,継続して衝撃固化成形技術に関する研究を進めている。同君は,これまで水中衝撃波を用いた粉末の衝撃固化成形技術に取り組み,熊本大学で独自に開発された衝撃固化装置の有効性を示し,銅−グラファイト複合粉末成形時の作用圧力を計測実験及び数値解析を実施して装置の特性を明らかにした他,NdFeBCo磁性粉末成形体の磁気特性やZnO-Bi2O3-MnO2混合粉末成形体の電気抵抗特性を明らかにするなど,先進的な研究成果を挙げている。この方法により,各種の高機能化合物粉末に欠陥を生じることなくほぼ100%の充填率にまで固化成形されることを明らかにするとともに各種の高機能性が発現することを確認し,それらの研究成果をScience and Technology of Energetic Materials誌に発表した。これら一連の研究は今後の火薬技術の応用に貢献する技術として高く評価され,火薬学会奨励賞に値するものである。
1991年3月 | 国立釜慶大学校機械設計学科 入学 |
1998年2月 | 国立釜慶大学校機械設計学科 卒業 |
2000年3月 | 国立釜慶大学校大学院機械工学科 博士前期課程 入学 |
2002年2月 | 国立釜慶大学校大学院機械工学科 博士前期課程 卒業 |
2004年10月 | 熊本大学大学院 自然科学研究科 |
知能生産システム学専攻博士後期課程 入学 | |
2004年11月-2008年3月 | 熊本大学 COE ジュニア研究員 |
2008年3月 | 熊本大学大学院 自然科学研究科 |
知能生産システム学専攻博士後期課程 卒業 | |
2008年4月-2013年3月 | 熊本大学衝撃・極限環境研究センター 特別研究員 |
2010年4月-2013年3月 | 熊本大学イノベーション推進機構 中核的研究員 |
現在に至る |
奨励賞は,火薬関係科学又は技術に著しく貢献し, 成果を会誌又は論文誌に発表した若手社員に授与しています。