畑中修二君は,永年にわたり,煙火原料ならびに組成物の発火・爆発特性評価,安全化技術の開発に関する研究を行い,優れた研究成果を挙げ,多数の研究論文,解説等を発表してきた。特に,煙火原料ならびに煙火組成物の製造,貯蔵,輸送,消費,廃棄に及ぶライフサイクル視点での安全管理に関する研究成果は,行政,産業界,教育研究機関に大きな影響を与えている。
畑中修二君は,煙火に関する国内での事故は,消費の際に多数発生していることから,消費,特に打ち揚げにおける煙火玉の挙動を実験により観測し,数値計算とあわせて飛翔挙動の解析を行い,適正な打ち揚げのための留意点を指摘した。また,煙火の製造,貯蔵,輸送等における国内外の状況や基準,規制の調査情報をシリーズとしてEXPLOSION 誌に連載するとともに,合理性のある管理手法について整理して解説した。
さらに,火薬学会理事,煙火専門部会長として,国内外の関連情報の発信,情報共有,人材育成にも尽力してきた。これらの成果は,煙火産業のみならず,火薬学会全体に大きく貢献するものであり,技術賞に値する。
1978年4月 | (株)凸版ディスプレイ入社 |
1980年12月 | 同社退社 |
1980年12月 | 社団法人 日本煙火協会 |
1996年3月 | 社団法人 日本煙火協会検査所副所長 |
1998年1月 | 社団法人 日本煙火協会検査所長 |
2008年3月 | 横浜国立大学 工学博士 |
現在に至る |
技術賞は,火薬関係技術の進歩に貢献し,成果を会誌又は論文誌に発表した社員に授与しています。