伊里友一朗君は,横浜国立大学工学部物質工学科を卒業し,同大学院環境情報学府環境リスクマネジメント専攻を修了後,民間企業に就職し,3年半の実務経験を経て同社を退職し,博士課程後期に入学し現在に至っている。
伊里友一朗君は,産業火薬の主原料である硝酸アンモニウムの熱分解機構に関する研究を進め,特に最新の熱分析技術を駆使して各種の炭素や金属との組成物について熱分解機構挙動を観察,考察し,その成果を ISEM2014 や火薬学会研究発表会において発表するとともに,以下の論文を Science and Technology of Energetic Materials 誌に発表して,今後のエネルギー物質,組成物の研究開発に資する貴重な情報を提供した。また,新規エネルギー物質の開発に関する国際会議(NEW)への参加記を EXPLOSION 誌に発表し,当該分野の国際的研究動向について報告した。
以上,一連の研究および活動は,火薬類の熱分解現象の解明,火薬技術の応用に貢献する基盤技術ならびに基礎情報として高く評価され,当学会に大きく貢献するものであり,火薬学会奨励賞に値するものである。
2008年3月 | 横浜国立大学工学部物質工学科卒業 |
2010年3月 | 横浜国立大学大学院環境情報学府環境リスクマネジメント専攻 |
博士課程前期修了 | |
2010年4月 | 住友化学株式会社 入社 |
2013年9月 | 同上 退職 |
2013年10月 | 横浜国立大学大学院環境情報学府環境リスクマネジメント専攻 |
博士課程後期入学 | |
現在在学中 |
奨励賞は,火薬関係科学又は技術に著しく貢献し, 成果を会誌又は論文誌に発表した若手社員に授与しています。