畑中修二君は,九州工業大学工業化学科修士課程を修了後,株式会社凸版ディスプレイに入社,その後社団法人日本煙火協会に入会した。入会後は,同協会検査所副所長,同所長を歴任し,一貫して煙火技術の向上,特に危険性評価・安全化に注力し,我が国の煙火事故件数の減少に大きく貢献した。2008 年には「煙火玉の開発現象と危険性に関する研究」の題目で,その優れた研究成果に対して横浜国立大学より博士(工学)の学位が授与された。
火薬学会では,長年にわたり煙火専門部会長をつとめ,学会と煙火業界との接点を強く維持し,幅広く人材育成に貢献した。また,我が国の煙火技術の体系化,内外の煙火事故解析に傾注し,業界の知識・技術レベルの向上に努めた。
畑中修二君のこれらの功績は,火薬学会及び火薬業界の発展に顕著に寄与しており,同時に煙火の保安技術向上に大きく貢献している。火薬学会学術賞に値する。
1980年3月 | 九州工業大学工業化学科修士課程修了 |
1978年4月 | (株)凸版ディスプレイ |
1980年12月 | 社団法人日本煙火協会 |
1996年4月 | 検査所副所長 |
1997年10月 | 主席検査員兼検査所長代理 |
1998年1月 | 検査所長 |
2008年3月 | 横浜国立大学工学博士 |
2017年2月 | 日本煙火協会技術部長 |
現在に至る |
学術賞は,火薬関係科学又は技術に関し,顕著な業績を有し,且つ,若手研究者の教育・指導に著しく貢献した社員に授与しています。